俺様御曹司と蜜恋契約
私を乗せたこの車は今日も葉山社長のマンションへ向かっていると思う。そう気付いたら急に胸がドキドキしてきた。
どうしよう。
すごく帰りたい。
でも今さらもう降りられないし……。
「――花」
ふと名前を呼ばれてビクッと肩が跳ねた。
「な、何ですか?」
車がちょうど赤信号で停車すると葉山社長の顔が私に向けられる。
「今日も料理よろしくな」
「へ?」
思わず間抜けな声が出てしまう。
「料理って、また私が作るんですか?」
「当たり前だろ」
当たり前なんだ…。
さっきまでワンナイトラブされてしまうのかもなんて思っていた自分が恥ずかしい。もしかして今日も私が葉山社長のマンションへ連れて行かれているのは料理を作らせるため?
「今日はお前の得意料理が食いてーな」
「得意料理ですか?」
「スーパー寄ってやるから食材揃えて作れよ」
またいきなりそんなこと言われても。
そもそもどうして私が葉山社長のために料理を作らないといけないのだろう。私じゃなくてもこの人に手料理を作って食べてもらいたい女性なんてきっとたくさんいるはずなのに。と、昨日の合コンで盗み聞きした女性たちの会話を思い出してしまう。
プレイボーイな葉山社長のまわりには女性なんてたくさんいるはず。私よりも可愛くて美人な女性が……。
どうしよう。
すごく帰りたい。
でも今さらもう降りられないし……。
「――花」
ふと名前を呼ばれてビクッと肩が跳ねた。
「な、何ですか?」
車がちょうど赤信号で停車すると葉山社長の顔が私に向けられる。
「今日も料理よろしくな」
「へ?」
思わず間抜けな声が出てしまう。
「料理って、また私が作るんですか?」
「当たり前だろ」
当たり前なんだ…。
さっきまでワンナイトラブされてしまうのかもなんて思っていた自分が恥ずかしい。もしかして今日も私が葉山社長のマンションへ連れて行かれているのは料理を作らせるため?
「今日はお前の得意料理が食いてーな」
「得意料理ですか?」
「スーパー寄ってやるから食材揃えて作れよ」
またいきなりそんなこと言われても。
そもそもどうして私が葉山社長のために料理を作らないといけないのだろう。私じゃなくてもこの人に手料理を作って食べてもらいたい女性なんてきっとたくさんいるはずなのに。と、昨日の合コンで盗み聞きした女性たちの会話を思い出してしまう。
プレイボーイな葉山社長のまわりには女性なんてたくさんいるはず。私よりも可愛くて美人な女性が……。