怨み赤子
委員会の時間は終わっていたのだが、かろうじて実行委員のリーダーである3年生の男子生徒である、田辺先輩が残っていた。
「田辺先輩! 真治からビラ配りの話を聞いていますか?」
突然教室に入ってきてそう訊ねたあたしに田辺先輩は驚いたように目を丸くした。
「え? ビラ配り?」
田辺先輩は慌てて手元の文化祭資料を読み直す。
あたしもその資料を一部拝借して内容を確認してみたが、あたしのビラ配りについての記載はなかった。
やっぱり。
真治はまだ何も話をしていなかったのだ。
このままではビラを作っても配れる状態になるかどうかが怪しい。
そう思ったあたしは、田辺先輩に直談判することにしたのだ。
あたしは田辺先輩の横に立ち、水彩画で賞を取った事を伝えた。
「あぁ、知っているよ。すごいよね、君は」
田辺先輩はそう言ってほほ笑んだ。
あたしの受賞の事は学校にとっても名誉になることなので、すでに田辺先輩の耳にも入っていたようだ。
「田辺先輩! 真治からビラ配りの話を聞いていますか?」
突然教室に入ってきてそう訊ねたあたしに田辺先輩は驚いたように目を丸くした。
「え? ビラ配り?」
田辺先輩は慌てて手元の文化祭資料を読み直す。
あたしもその資料を一部拝借して内容を確認してみたが、あたしのビラ配りについての記載はなかった。
やっぱり。
真治はまだ何も話をしていなかったのだ。
このままではビラを作っても配れる状態になるかどうかが怪しい。
そう思ったあたしは、田辺先輩に直談判することにしたのだ。
あたしは田辺先輩の横に立ち、水彩画で賞を取った事を伝えた。
「あぁ、知っているよ。すごいよね、君は」
田辺先輩はそう言ってほほ笑んだ。
あたしの受賞の事は学校にとっても名誉になることなので、すでに田辺先輩の耳にも入っていたようだ。