怨み赤子
☆☆☆

昼休憩になり、あたしは沢山のクラスメートたちに囲まれてお昼を食べていた。


ユキを攻撃した事で野村さんたちのグループに気に入られ、美貌を手に入れたことで、他のグループの子も集まって来る。


そして勉強ができることで、地味なグループの子たちもあたしの周りに集まっていた。


「今日はなんかすごいね」


机を並べて食べていたカナミが目を丸くしてそう言った。


「そうだね。これを機会にみんなと仲良くなってもいいよね」


普段会話をしないクラスメートたちでも、少し会話をしてみると趣味の共通点が見えたりしてくる。


カナミは同じ読書仲間を見つけたようで、終始笑顔を絶やさなかった。


あたしはふと小学校の教室に飾られていた《みんななかよく》というスローガンを思い出していた。


簡単そうに見えて実はとても難しいそのスローガン。


だけど、クラス内で不必要だと感じられる人間を排除していけば、それは現実のものに近づいていく。


ご飯を食べ終えたあたしは席を立った。


あたしが教室を出ると付いてくる友人たちが何人かいたが、どうにか理由をつけて1人になることができた。
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