怨み赤子
録音
あたしは真治を人気のない校舎裏へと連れて来た。
勉の時もそうだったが、人気のない場所へ男子生徒を連れて来ると相手は勝手に勘違いをするらしい。
到着する頃には真治の顔は真っ赤になっていた。
しかし、残念ながら愛の告白をする気はさらさらない。
「ねぇ真治」
あたしは立ち止まり、名前を呼んだ。
「な、なに?」
真治の声は緊張から裏返っている。
「イベント好きなんだね」
「あ、あぁ……」
「今度のイベントでもさ、あたしのビラを配らせてよ」
そう言うと真治は軽くしかめっ面をした。
文化祭の時の事を思い出したようだ。
「まぁいいけど」
「ありがとう。ビラを作るのは時間がかかるんだから、前回みたいに一か月前になっても連絡が来ないような事、やめてよね」
そう言うと、真治は表情を一変させた。
今まではまだ穏やかな表情だったのが、目が険しく吊り上がっている。
勉の時もそうだったが、人気のない場所へ男子生徒を連れて来ると相手は勝手に勘違いをするらしい。
到着する頃には真治の顔は真っ赤になっていた。
しかし、残念ながら愛の告白をする気はさらさらない。
「ねぇ真治」
あたしは立ち止まり、名前を呼んだ。
「な、なに?」
真治の声は緊張から裏返っている。
「イベント好きなんだね」
「あ、あぁ……」
「今度のイベントでもさ、あたしのビラを配らせてよ」
そう言うと真治は軽くしかめっ面をした。
文化祭の時の事を思い出したようだ。
「まぁいいけど」
「ありがとう。ビラを作るのは時間がかかるんだから、前回みたいに一か月前になっても連絡が来ないような事、やめてよね」
そう言うと、真治は表情を一変させた。
今まではまだ穏やかな表情だったのが、目が険しく吊り上がっている。