怨み赤子
惨殺
人を呪わば穴二つ。
街のはずれにある教会で怨んでいる人物を思い浮かべれば復讐ができるという、些細な噂話を聞いたのがきっかけだった。
自分の受賞をきっかけに次々と降りかかる嫌な出来事に、毎日うんざりした気分でいた。
ユキにもツバサ君にも真治にも毎日会うし、その度に作り笑顔を浮かべて何事もなかったかのようにふるまう事にも、疲れてしまっていた。
何の予定もない休日。
協会なんて本当にあるのかな?
その程度の気持ちで1人で街のはずれまでやってきた。
そして、あたしは教会と、そしてリサさんと出会ったのだ。
その時リサさんは教会の周辺の掃除をしていて、あたしを見た瞬間驚いたように目を丸くしていた。
「あなた、とても疲れた顔をしているわね」
あたしはまだ何も話をしていないのに、リサさんはそう言って来たのだ。
リサさんの人懐っこい笑顔と、優しい声に導かれるようにしてあたしは教会へと足を踏み入れていた。
協会の中にある十字架はすべて逆さまに飾られ、その異様な光景にひきつけられていた。
「ここは怨みを晴らすための協会なのよ」
あぁ、ここだったんだ……。
噂話の協会は本当にあったんだ。
そう思うと、なんだか冒険している子供の様に楽しい気分になっていた。
街のはずれにある教会で怨んでいる人物を思い浮かべれば復讐ができるという、些細な噂話を聞いたのがきっかけだった。
自分の受賞をきっかけに次々と降りかかる嫌な出来事に、毎日うんざりした気分でいた。
ユキにもツバサ君にも真治にも毎日会うし、その度に作り笑顔を浮かべて何事もなかったかのようにふるまう事にも、疲れてしまっていた。
何の予定もない休日。
協会なんて本当にあるのかな?
その程度の気持ちで1人で街のはずれまでやってきた。
そして、あたしは教会と、そしてリサさんと出会ったのだ。
その時リサさんは教会の周辺の掃除をしていて、あたしを見た瞬間驚いたように目を丸くしていた。
「あなた、とても疲れた顔をしているわね」
あたしはまだ何も話をしていないのに、リサさんはそう言って来たのだ。
リサさんの人懐っこい笑顔と、優しい声に導かれるようにしてあたしは教会へと足を踏み入れていた。
協会の中にある十字架はすべて逆さまに飾られ、その異様な光景にひきつけられていた。
「ここは怨みを晴らすための協会なのよ」
あぁ、ここだったんだ……。
噂話の協会は本当にあったんだ。
そう思うと、なんだか冒険している子供の様に楽しい気分になっていた。