怨み赤子
「月乃ってばぜんぜん歌わないんだから!」
カラオケの部屋から出てそう言われて、あたしは顔をしかめた。
最初から歌わないと言っておいたはずだ。
それなのにユキはしれっとした顔で「歌えばよかったのにぃ」と言う。
人の話を聞く気がないのかもしれない。
ユキは自分の世界で生きている。
ついつい暴食してしまったりしてもすべて「ストレス」や「他人」に責任を押し付けて、食べてしまった自分が悪いと言う事には気が付かないでいる。
自分が変わらなければ周囲からの対応だって変わらないのに、ユキはいつでも被害者のような顔をしている。
カウンターまで戻ってきて、あたしは財布を取り出した。
おつまみを食べたからある程度支払は必要だと思って出したことだったが、ユキがその光景をニヤニヤしながら見ている事に気が付いた。
あたしはユキの彼氏じゃない。
ここをおごってあげる必要なんてない。
だけど、あたしは昨日親戚の叔父さんからお小遣いをもらって臨時収入がある。
ユキはその事をしっていた……。
カラオケの部屋から出てそう言われて、あたしは顔をしかめた。
最初から歌わないと言っておいたはずだ。
それなのにユキはしれっとした顔で「歌えばよかったのにぃ」と言う。
人の話を聞く気がないのかもしれない。
ユキは自分の世界で生きている。
ついつい暴食してしまったりしてもすべて「ストレス」や「他人」に責任を押し付けて、食べてしまった自分が悪いと言う事には気が付かないでいる。
自分が変わらなければ周囲からの対応だって変わらないのに、ユキはいつでも被害者のような顔をしている。
カウンターまで戻ってきて、あたしは財布を取り出した。
おつまみを食べたからある程度支払は必要だと思って出したことだったが、ユキがその光景をニヤニヤしながら見ている事に気が付いた。
あたしはユキの彼氏じゃない。
ここをおごってあげる必要なんてない。
だけど、あたしは昨日親戚の叔父さんからお小遣いをもらって臨時収入がある。
ユキはその事をしっていた……。