怨み赤子
本当の事
教室へ戻るとカナミが先にお弁当を広げて食べていた。


「ごめんね、ユキに掴まって話し込んでた」


「ユキ、また何か言ってた?」


恐る恐るという雰囲気でカナミがそう聞いてくる。


ユキの一番の攻撃対象になっているカナミは、いちいちビクビクしていなければいけないのだ。


「ううん、大丈夫だよ」


あたしはそう言って明るい笑顔を浮かべた。


それに、もうすぐユキのあの性格も治ることだろう……。


そう思い、あたしはスカートのポケットに触れたのだった。
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