怨み赤子
お弁当を食べきっていないから立ち上がるわけにもいかないし、困ってしまう。
「1人でお弁当持って移動するのが見えたから、追いかけてきたんだ」
悪びれもせずにそう言うツバサ君。
ツバサ君と2人でお弁当を食べたいと言った覚えはないのに、ツバサ君は勝手にお弁当を広げ始めてしまった。
「カナミちゃんは他の友達のところに行ったんだろ?」
「うん、そうだね」
あたしは気のない返事をする。
さっさと食べて移動したい気持ちで一杯だ。
「ひどいねぇ月乃ちゃん1人を置いていくなんて」
「誘われたけどあたしが断ったんだよ」
あたしは強い口調でそう言った。
ツバサ君は少しでも困っているような女の子を見ると自分からどんどん近づいていく。
そして、『俺がいなきゃダメなんだから』という顔をするのだ。
今朝までは弘江がそのターゲットになっていたが、今回はあたしになる可能性が高い。
ツバサ君が早大な勘違いをする前にここからいなくなる必要がある。
あたしはそう思い、ゆっくり食べる事もできなくなった事に腹を立てながらご飯を食べたのだった。
「1人でお弁当持って移動するのが見えたから、追いかけてきたんだ」
悪びれもせずにそう言うツバサ君。
ツバサ君と2人でお弁当を食べたいと言った覚えはないのに、ツバサ君は勝手にお弁当を広げ始めてしまった。
「カナミちゃんは他の友達のところに行ったんだろ?」
「うん、そうだね」
あたしは気のない返事をする。
さっさと食べて移動したい気持ちで一杯だ。
「ひどいねぇ月乃ちゃん1人を置いていくなんて」
「誘われたけどあたしが断ったんだよ」
あたしは強い口調でそう言った。
ツバサ君は少しでも困っているような女の子を見ると自分からどんどん近づいていく。
そして、『俺がいなきゃダメなんだから』という顔をするのだ。
今朝までは弘江がそのターゲットになっていたが、今回はあたしになる可能性が高い。
ツバサ君が早大な勘違いをする前にここからいなくなる必要がある。
あたしはそう思い、ゆっくり食べる事もできなくなった事に腹を立てながらご飯を食べたのだった。