letter〜この出会いは運命〜
私室のソファーに座ると奏の声が聞こえてくる。
「もしもし龍貴院です。5時限の授業、1Aの桜井と紫月をレックス権限で出席したことにしといてください。お話が早くて良かったです。」
電話が終わった奏はコツコツとこっちに歩いてくる音が聞こえる。
「落ち着いたか?」
そう言って私と夜美ちゃんを見る。
「ごめんな。お前が悪いわけじゃないのに……。ゆっくりしていくといい。」
それだけを残して奏は私室を出ていった。