letter〜この出会いは運命〜
隣にいた夜美ちゃんがポツリと呟いた
「和歌、ごめんなさい。」
どうして夜美ちゃんが謝るの?
「どうして?夜美ちゃんが謝ることないじゃん。」
夜美ちゃんは頭を抱える形になって泣いていた。
「隠してたから。」
夜美ちゃんがお金持ちなのは知らなかった事?出来ればもう少し早く聞きたかったけど私だって言わなかった。
知らなかったのもあるけど。
「いいよ。ちゃんと教えてくれたじゃん。それに隠し事は私の方が多かったもん。夜美ちゃん、ごめんなさい。」
夜美ちゃんの方を向いて謝ると夜美ちゃんは私を抱きしめる。
「和歌は……、」
「?」
「新地君がまだ好きなの?」
「私はっ……、」
「……好きかもしれない。」
「そう、分かった。」
夜美ちゃんはそれだけ言うと笑った