letter〜この出会いは運命〜
全部の授業が終わって下校の時刻4時が来た。
私は新地君と一緒に帰りたくてA組に走った。
まだいるかな?
A組はホームルームが終わってほとんどの人が帰った後だった。
新地くんは窓際の机の上に座って女の子数人とお喋りしていた。
女の子は新地君に腕を絡めたり触ったりしている。
女の子がキスまでしてる……。
ハーレム状態だ。
その女の子たちはだれ?
彼女がいるのにそんな事していいの?
私はそんな姿を見たくない。
「新地君!」
「え、なんで居るの?」
新地君はバツが悪そうに笑って
「あー、朝は一緒に行けなくてごめん。今日、一緒に帰れない。」
なんでそんなに悲しそうな顔をするの?
なんで目を合わせてくれないの?
ズキン
「あ、そうなんだ。ま、まぁたまにはそんな日もあるよね!」
すると隣のショートヘアの女の子が笑いながら言った。
「今日じゃ無いでしょぉ?これからも一緒に帰れないでしょう?だってこれからは私達と帰るんだもんねぇ?」
なんで女の子から聞かなきゃいけないの?
ズキン
「そっか。まぁ約束してた訳じゃないし・・・・・。」
あれ?私こんな事が言いたいんじゃ無いのに。
「あれぇ?彼女悲しんでるよぉ?碧泉良いのぉ?」
なんで、碧泉って下の名前を呼び捨てで呼んでるの?
ズキン
女の子のひとつひとつの言葉に疑問で返す私がいる。
「あ、元カノかぁ(笑)」
ズキンズキン
「え?」
「黙れ。」
新地君が静かに言った。
ねぇ、元カノってどう言う事?
私、聞いてないよ?
「新地君?」