続・いじめ ―終わらない想い―


「鈴実」

名前を呼ばれ、驚き振り返る


『何っ…』

「…あんたの親の事 全部知ってるんだぁ…」

不適な笑みを浮かべてから お父さんの方を見た


「久しぶり。涼太お父さん? ウチの事覚えてる? この傷…」

柚は 腕にある小さな傷を指でなぞった


「…!? 鈴…実?」

「そうだよ…ウチが〝鈴実〟…私が沙織お母さんの血を引いてる!」

柚の言葉が、信じられなかった

お父さんはお父さんだって思ってて…お母さんは再婚相手…。


「覚えてる? あの日…」

うっすらと涙を浮かべ、柚が呟く


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