専務と心中!
「男受けはね、昔からよかったです。でもその分、女子には虫のように嫌われてましたよ。……それに、馬鹿な男はホイホイつかめても、本命は厳しかったわ。主人のことも、恋人と別れるのを待って、追いかけ回して、やっとつきあうことになったのは主人の転勤が決まってから。……それから6年間、遠距離恋愛やったんです。」
6年!?
「え!?あの、めっちゃすごくないです?ええっ?マジですか!」
びっくりした。
6年て!
遥香さんは苦笑した。
「ねえ。すごいことですよね?浮気もしないで。……昔は同時進行で複数の男とつきあったり、遊びまくってたんですけどね~、主人に出逢ってから、よそ見する気にならないんです。離れてても、ずっと心にも頭にも主人がいるんですよ。今も。」
開いた口がふさがらない。
これも、ノロケ?
いや、でも……なんか……宗教みたいというか……。
「神様みたいですね……。」
やっとそう言ったら、碧生くんが手を打った。
「そうそう。そんな感じ。武闘派の仙人?」
……武闘派?
いや、それは、神様とは違うような気がするよ、碧生くん。
「本人は、少林寺の修行僧に憧れてるみたいです。」
くすくすと笑う遥香さんは、本当に幸せそうで……私はすっかり見とれてしまった。
遥香さんがどれだけ旦那さまのことを愛してるか、笑顔だけで伝わってくる。
なんて、素敵なんだろう。
「……つきあってみようかな。」
運ばれてきたお料理を平らげたら、自然とそんな言葉が口からこぼれ落ちた。
2人の表情に笑みが浮かぶ。
……祝福半分、面白がってるの半分というところだろうか。
「でも、迷惑じゃない?同じ室内で、浮かれて、いちゃつかれたら。」
私は顔をしかめてそう聞いた。
「……いや、布居さんはともかく、統(すばる)は今も充分浮かれてるから。今さらだろ。」
碧生くんが笑ってそう言った。
……まあ、そうね。
遥香さんは、ふふっと悪戯っ子のように笑った。
「楽しいですよ。オフィスラブ。……主人がこっちに戻ってから、しばらく、同じ部署で働いたんです。それこそ、私、専務のように浮かれて、まとわりつきすぎて……結局、主人に解雇されて、大喧嘩して、渋々プロポーズしてくれました。」
うわー。
旦那さま、めっちゃ迷惑やったんやろうな、それ。
想像すると、変な笑いがこみ上げてきそうになり、慌てて飲み込んだ。
6年!?
「え!?あの、めっちゃすごくないです?ええっ?マジですか!」
びっくりした。
6年て!
遥香さんは苦笑した。
「ねえ。すごいことですよね?浮気もしないで。……昔は同時進行で複数の男とつきあったり、遊びまくってたんですけどね~、主人に出逢ってから、よそ見する気にならないんです。離れてても、ずっと心にも頭にも主人がいるんですよ。今も。」
開いた口がふさがらない。
これも、ノロケ?
いや、でも……なんか……宗教みたいというか……。
「神様みたいですね……。」
やっとそう言ったら、碧生くんが手を打った。
「そうそう。そんな感じ。武闘派の仙人?」
……武闘派?
いや、それは、神様とは違うような気がするよ、碧生くん。
「本人は、少林寺の修行僧に憧れてるみたいです。」
くすくすと笑う遥香さんは、本当に幸せそうで……私はすっかり見とれてしまった。
遥香さんがどれだけ旦那さまのことを愛してるか、笑顔だけで伝わってくる。
なんて、素敵なんだろう。
「……つきあってみようかな。」
運ばれてきたお料理を平らげたら、自然とそんな言葉が口からこぼれ落ちた。
2人の表情に笑みが浮かぶ。
……祝福半分、面白がってるの半分というところだろうか。
「でも、迷惑じゃない?同じ室内で、浮かれて、いちゃつかれたら。」
私は顔をしかめてそう聞いた。
「……いや、布居さんはともかく、統(すばる)は今も充分浮かれてるから。今さらだろ。」
碧生くんが笑ってそう言った。
……まあ、そうね。
遥香さんは、ふふっと悪戯っ子のように笑った。
「楽しいですよ。オフィスラブ。……主人がこっちに戻ってから、しばらく、同じ部署で働いたんです。それこそ、私、専務のように浮かれて、まとわりつきすぎて……結局、主人に解雇されて、大喧嘩して、渋々プロポーズしてくれました。」
うわー。
旦那さま、めっちゃ迷惑やったんやろうな、それ。
想像すると、変な笑いがこみ上げてきそうになり、慌てて飲み込んだ。