唯一愛した君へ
懲りずにまだ、
あたしはあの場所に行っている。
最近は減ってきたけど、2日にいっぺんは必ず。
そのとき、彼はいつも現れるようになった。
ただたわいもない話をしていくだけ。
あとは、何時に起こして☆とあたしに告げ、横で寝りについてしまう。
シンの顔は、整っている。
あたしは眠りについてしまったシンの顔を観察する。
鼻が高い。鼻筋が綺麗に通っている。
少しハーフ顔に近いかもしれない。
そんなことをしていたけれど、寝ている人の顔をじろじろと見るのも失礼だな、と思いやめて信号の人込み辺りをを見渡す。
あの中に、いるかな?
懸命に目を凝らして探してみるけど、見つからない。
そもそも、あの中から見つけ出そうとすることが何百分の1の確率だ。
無理に決まってる。
ソウ。
何百分の1も無理なくせに、この都会の中から探し出そうなんて…
ソレコソムボウナハナシ。