唯一愛した君へ
「優梨、何してるの? 行こうっ」
ここに来た、本来の目的は買い物だった。
でも今はそんなこと、もうどうでもいい。
あなたの
名前を聞きたい
その思いでいっぱいになっていた。
いつもは光り輝いて見える、
ブランドの服たちでさえ
今は霞んでみえるくらい…
なんの魅力も感じられなかった。
化粧の次に、あたしを飾り立ててくれるものなのに。
あたしにとって、
欠かすことの出来ないものだったのに。
不思議だよね
あの出会いは、
一体何だったんだろう?
神様の悪戯だったのかな?
ねぇ、君はどう思う――?