唯一愛した君へ
鷹巳――…
もうやめるよ、
「阿保かっ!!
死ぬ気だったんかっ!?」
ふっと、我に帰ってあたしは固まる。
いきなり怒鳴られてびっくりしたからだ。
しかもシンは、本気で怒っていた。
肩を強く揺らされる。
こんなシンを見たのは初めてで、少し怖かった。
肩を掴まれながら、首を横に振る。
「――…ごめんシン。」
こんなにシンが怒るってことは、本当に危ないところだったんだろう。
今頃…あたしはここに立って居なかったかもしれない。
いたたまれない気持ちになって…こんなに心配してくれるシンに感謝しなければいけない。
「……ごめんなさい…」