唯一愛した君へ
the same age
『こいつ、俺のチームの奴!』
明日から学校に行くと決めたあたしに、
シンはそう言って、あたしと同じ位の歳の男の子を紹介した。
ニコニコしたシンを見つめながら、
こんな一般人のあたしに、紹介しちゃっていいんだろうか?
そう考えながら、呆けていた。
『…裕也。お前、もっと笑え。優梨が恐がってんだろ!』
それをあたしが恐がっていると受け取ったシンは、“裕也”と呼ばれた人の肩に手を置く。
『いや慎斗さん…違うと思いますよ?』
彼は冷静にそう言った。
ぷっ
その光景がとても面白くて、笑えた。
『そうか?…てか、優梨どうしたっ!?』
『ううん。2人の会話が面白くて…』
あたしは自分の指で、目尻の涙を拭き取る。