唯一愛した君へ
Reproduction
………………
シーンとなる……
この空気が1番嫌。
驚いた顔をするクラスメイト達。
久々に学校に来たあたしに?
がっつりメイクから
ナチュラルメイクになったあたしに?
ざわざわしてて、居心地悪……………
『……優梨―――?』
あたしの名前を呼ぶ声に、
ふて腐れていたあたしは顔をあげた。
『……優梨…っ!』
叫ぶと、一目散に駆け寄って来た。
『…優梨!!久しぶりっ♪』
いつもと変わらない笑顔、
いつもと変わらない口調、
……心の底から安堵する。
『…美桜…久しぶり……』
『もうっ!最近また携帯があんまり繋がらなくなったから、どーしたのかと思ってたよ!』
シンといる時は携帯放置だからなー…。