唯一愛した君へ
その言葉の端々で伝わってくる……。
どれだけ裕也が“シン”を慕い、尊敬しているのか。
そしてどれだけ、シンがいいヤツなのか。
チームの下にこんなにも慕われるって……
きっとこういう関係って、簡単には成り立てられない。
シンだから……
その影にある優しさが……
それを作っているんだ。
族のことなんてわからないけどそれが、いいチームのなんじゃないかと思う。
『裕也………』
裕也も、シンに助けられたんだね……。
あたしと、同じように。
あの暖かさで―――。
『だから、優梨……
ずっと慎斗さんの側に居てよ…』
裕也は願いごとを願うように、あたしに願う。
『あの人の幸せは…優梨しか作れないんだよ…』
消え入りそうなくらい必死の声に、誰が本気じゃないと思えるだろう。
真剣そのものな表情…。