唯一愛した君へ
the signs
あれから、2年が経った―――
相変わらず、幸せで平穏な日々。
もちろん、隣にはシンがいて。
あたしは――19歳になった。
高校も、無事卒業出来て。
今は近くの四年制の大学に通ってる。
……夢は、まだない。
それを話すとシンはいつもふざけて、
『心配せんでも、嫁にくればええやん♪』
あたしを後ろから抱きしめたり、頭をよしよしって撫でたり。
時々、今だに子供扱いされてるみたいでいじけたりする、あたし。
もう19歳なのに……
シンはいつもあたしを幼い子のように思ってる気がする。
でも、シンとの歳の差は一生縮まることはない。
だから一生、これが続く。
そう思うと…ため息が混ざりながらも笑えた。