唯一愛した君へ





あたし……何やってるんだろう?


今はもうあたしにはシンがいるじゃん。

この2年間――シンが居たから、あたしは生きて来られたようなもんなんだ…。


今更、別れたあいつに一目会ってどうするんだ。

そんな一目会う為にシンと別れるなんて、馬鹿げてるじゃないか。



『……う、ん……居る、よ…』



あたしが選ばなきゃいけないのは―――シンでなきゃ、いけないんだ。




そう呟くとシンは、抱きしめる腕に力を入れた。

それから、肩を掴みあたしを離して―――あたしを見た。




『―――…ほんまに?』



首を縦に振った。



『……ほんまにええんか…?』



悲しい声で、もう一度確かめてきたシンに、首を縦に振って…うんと頷いた。





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