唯一愛した君へ
××××年04月06日
……目をそっと開ける。
こんななにもないところだと、無駄にいろんなことを考えてしまう…。
思い出したくないことまで…。
あの頃の俺は、想像もつかなかっただろう。今、俺がこうしていることに。
昔の俺が、今の俺を見たら鼻で笑うかもしれない。
もう、あれから3年も経つのか―――…。
“あいつ”とのことは一々はっきりと覚えているのに、
あの頃のことは正直、特にこれと言って思い出に残っていることもなく、すごく曖昧だ。
多分、あの頃は生きているのに“死んでいるよう”だったからだろう。