唯一愛した君へ
××××年06月17日
総長になってからの俺は、いくつものチームを潰した。
名前や数なんて、覚えちゃいないけれど。
多くのチームの怨みを買い、命を狙われていた。
俺の人生は、本当にくだらないことだらけだった…。
あの頃の俺は、一体何を求めて暗闇をさ迷っていたんだろう。
……本当は、何も欲しいものなんてなかったのに。
だからマサが、どうして俺なんかを総長に指名したのか、未だにわからない…。
あいつは、聞いてもはぐらかすばかりだったから。
ただ、
――――『お前、俺に似てんなぁ』
…俺は、黒鷹が嫌いだった。
だけど、あいつのことは、よくわからなかったけど……………嫌いじゃなかったような気がする。