唯一愛した君へ
××××年10月24日
それはなんてことのない日の、夜中だった。
その日は夕方から雨が降っていて、予想していた暴走も途中で切り上げになった。
物足りなさに、倉庫の隅の方で煙草をふかしていた時だった。
いつものようにマサはやってきて、横に座った。
そして、自分のタバコを吸い始める。
今日はいつもに増し、更に無言で、沈黙を守っていた。
少し気味悪くも思ったが、気にせず煙草を吸い続けた。
……5本目が終わる頃だった。