唯一愛した君へ
あたしといるときに、
ふと見せる目を細めた笑い顔はなによりも好きだった。
『お前、変な奴だなっ!』
そう言って、いつもくわえているタバコを口から離して、
吹き出しながら低い声を少しだけ高くする。
そんな笑い顔が好きで…
いつもどうしたら笑ってくれるのか考えてた。
いつもあなたの中の“変な奴”でいたくて、頑張った。
“変な奴”それは一般的には褒め言葉じゃないのかもしれない。
だけどあたしには、あなたが口にする“変な奴”がいつも最高の褒め言葉に聞こえていた。
だって、“好き”とか“愛してる”なんていくらでも言えるでしょう?
時に嘘でだって言えちゃうもの。
でも“変な奴”。
それはあたしだけに与えてくれる言葉でしょう?
だからあたしはいつもあなたの“変な奴”で居続けたいよ。