唯一愛した君へ
『……俺なんか、やめとけ』
『……なっ!』
馬鹿にしてると思ってた。
哀れんでるんだと思ってた。
実は内心、ムカついてたんじゃないかと思ってた…。
だけど、どれも違ったんだな……―――
あいつのあの穏やかな顔は、本物で。
こんなに、穏やかな気分だったのか…。
それはまるで、“あいつ”が青い空を見上げていた時の、微笑みみたいだった。
『……じゃあっ!これからどうするん…ですかっ!?!?』
『………さぁな』
眩しい日差しに、目を細めた。
ああ…。
今日はこんなに空が青かったのか…。
知らなかった。
――――君は、これをみて、微笑んでいるだろうか。