唯一愛した君へ
『…優梨、大丈夫…?』
少し遠慮がちに聞いてくる由美子に感づく。
そりゃそうだよなあ…と思いながらも、あまり気は進まない。
『美桜…悪いけど優梨と話したいから2人にしてくれる?』
膨れて嫌だ嫌だごねていた美桜だったけど、由美子の扱いは上手くなだめられて、渋々美桜は部屋から出て行った。
もっとごねてくれて良かったのに…。
由美子の話したいことはすぐに察しがついて、だから余計に美桜にここにいて欲しかった。
由美子が話しにくいように。
『ごめん。やっぱり優梨には話さない方が良かったみたいね……』
由美子は部屋のどこかに座ることもなく立ったまま、そう落とすように呟いた。
『……聞きたいことがあるんだけど、優梨も分かってるわよね?…どういう関係なの?』
やっぱり…。
あたしは目を閉じて、下唇を噛む。