唯一愛した君へ






あの日――


空はきっと、青かったかな。



眩しくて目を細めるくらい、青が冴え渡っていたと思う。



あたしはあの日を忘れはしない。





今でも時たま、考えるんだ。
あの時、どうすることが正しかったのか。

素直に頷くのか、
しがみつけば良かったのか、







今とは違う道なんて…あったかな?



あたしはそれが知りたいよ。




少しはあの時から、あたしも成長しているはず。
大人になって、常識も身につけて。
一人の人間として、自立し始めている。




だけどまたあの時の場面に立たされたら、
あたしはまた不思議と同じことを繰り返す気がするんだ。



いつまでたっても学習しない。





< 78 / 389 >

この作品をシェア

pagetop