唯一愛した君へ
――きっとサインはタバコ。
あたしはそこからこの場面を予測していた。
「お前に飽きたんだ。しつこく付き纏われると、うぜーんだよ」
世界は回っている。
動いてる、せわしなく。
その中で鷹巳は
眩しいほど違う場所にいる。
あたしはおいてきぼり。
「……………分かった」
あたしの世界は回ってる?
鷹巳は眩しい場所に消えてくよ。
追い掛けないの――…?
すれ違うとき、吸っていたタバコが真横へと落とされて行った。
きっとこれは……あたしだ―――。