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始業式の次の日。

早速クラスでは文化祭で何をやるか、話し合いの時間が設けられた。

文化祭実行委員はクラスの中心的な男女2人で、スムーズに進んでいた。

「カフェやろーよー!」

「文化祭といったらお化け屋敷だろ!?」

どれもありきたりでパッとしないな…

「なんか、つまなそう」

隣でボソッと木野がそう言った。

「パッとしないよね。ありきたりで。」

「そーなんだよ。せっかくの年に1度の文化祭なのに、普通じゃつまらないよ。」

私も同意見だ。

やるなら大きなことを成し遂げたい。

「木野さん。何か意見あるの?」

実行委員の女子が私たちが話してるのを見て、わざと木野を指した。

めんどくさい女だ。

でも、それに負ける木野じゃない。

「あの…こういうのもなんなんだけど、みんなが出してるのはありきたりでつまらない。そんなの他のクラスだってやろうとするよ。私たちにしかできないことしようよ。文化祭は毎年あるけど、高校1年生でこのメンバーでやるのは最初で最後。いい思い出にしたいじゃん。」
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