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私は流れにのって帰りたいくらいだったが、木野を1人残して帰れなかった。
「木野さん、さっきはごめんなさい。私のせいで悪者扱いになっちゃって…」
実行委員の女子は木野に謝った。
謝る理由などないのに。
律儀な人だ。
「そんなっ!全然」
木野は手を振りながらそう言った。
「ホウリさんは頑張ってるのに…みんなもうちょっと協力してくれてもいいのに。」
そうか。
この女はホウリというのか。
私は他人に基本興味ない。
だから木野みたいにクラス全員の名前など覚えていないのだ。
さすがに1年たてば覚えるが、そのころにはクラス替えでふりだしに戻る。
しかし、ホウリの音が分かっても漢字に変換することができなかった。
「花音もそう思うよね?」
「えっ?ごめん。聞いてなかった。」
いきなり振られてもなんとも返答できない。
だって、ホウリの漢字のことで頭はいっぱいだったのだから。
「考えごとでもしてたの?」
「まぁ…うん。ホウリってどういう字書くのかなって。」
「えっ!花音知らないの?珍しいから覚えてるかと思った!」
「愛瑠みたいにそんなに覚えられないよ。」
するとホウリが黒板に何かを書き始めた。
そこに書かれたのは祝の文字。
「これでホウリ。私は祝ミカゲ。」
「ミカゲ…?」
私がそう聞くと再び黒板に書いた。
「未来の未に景色の景で未景。」
祝未景(ほうり みかげ)。
彼女の親はなぜこんな読みにくい名前にしてしまったのか。
もちろんそんなことは言わないけど。
「クラスメイトなんだから名前くらい覚えておいてよね。」
彼女はニコッと笑った。
「木野さん、さっきはごめんなさい。私のせいで悪者扱いになっちゃって…」
実行委員の女子は木野に謝った。
謝る理由などないのに。
律儀な人だ。
「そんなっ!全然」
木野は手を振りながらそう言った。
「ホウリさんは頑張ってるのに…みんなもうちょっと協力してくれてもいいのに。」
そうか。
この女はホウリというのか。
私は他人に基本興味ない。
だから木野みたいにクラス全員の名前など覚えていないのだ。
さすがに1年たてば覚えるが、そのころにはクラス替えでふりだしに戻る。
しかし、ホウリの音が分かっても漢字に変換することができなかった。
「花音もそう思うよね?」
「えっ?ごめん。聞いてなかった。」
いきなり振られてもなんとも返答できない。
だって、ホウリの漢字のことで頭はいっぱいだったのだから。
「考えごとでもしてたの?」
「まぁ…うん。ホウリってどういう字書くのかなって。」
「えっ!花音知らないの?珍しいから覚えてるかと思った!」
「愛瑠みたいにそんなに覚えられないよ。」
するとホウリが黒板に何かを書き始めた。
そこに書かれたのは祝の文字。
「これでホウリ。私は祝ミカゲ。」
「ミカゲ…?」
私がそう聞くと再び黒板に書いた。
「未来の未に景色の景で未景。」
祝未景(ほうり みかげ)。
彼女の親はなぜこんな読みにくい名前にしてしまったのか。
もちろんそんなことは言わないけど。
「クラスメイトなんだから名前くらい覚えておいてよね。」
彼女はニコッと笑った。