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当たり前のようにピンクのキャリーバッグも美音も私の部屋にいた。

「ひろーい!!いーなー!これでタダでしょ?美音もここ入ろっかなー?」

お金の心配なんかする必要ないのに。

「で、何の用?何かあるから来たんでしょ?」

私は床に座り、ベッドに座る美音に聞いた。

「それがね…お姉ちゃんのことお父さんに知られちゃって…」

「えっ?あの人帰ってきたの?」

「一週間前にね。すぐ帰ったけど…本当はお父さんにお姉ちゃんのこと連れ戻してこいって言われたの。」

嘘でしょ…

なんで…

いつかはこうなることを予想していたけど、いざなってみると混乱していた。

「でも、うちはお姉ちゃんの味方だからそんなことしないよ。お姉ちゃんには好きなことやってほしいし、お姉ちゃんの辛さはうちもわかるから…」

「もしかして…美音も?」

「うん。高校になったら1人暮らししようと思って。てきとうに自立のためとか言っておけば大丈夫だろうから…」

そんな…

許せなかった。

私の辛さを美音にも味わせてしまっているなんて…

「私、帰るよ。」

ふと、出た言葉だった。

「えっ!?」

「美音が家に帰る一週間後に私も一緒に帰る。」

「なんで?そんなことしたら…」

「大丈夫。ケリつけるだけだから。このままじゃいけないってわかってたから、いい機会よ。」

私は美音の肩をもち

「だから、美音も協力して。」

「うん。わかった。出来ることはなんでもするよ。」
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