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早速、望田の言うとおり神無月の部屋へと向かった。

荷物を片付けるよりも挨拶回りのほうがめんどくさい。

めんどくさいことは先に済ませたかった。

トントントンと3回ノックする。

よく2回ノックする人がいるが、それはトイレのときしか使ってはいけない、ということをテレビで知った。

それから自然とノックは3回になった。

「…はい」

中から神無月の低い、爽やかな声が聞こえた。

「綾瀬です!あの…入っても大丈夫ですか?」

私はドアに向かって話す。

ここに誰かいたら恥ずかしいなと思った。

まぁ、誰もいないんだけどさ。

「どうぞ」

中からそう聞こえ、ドアを開いた。

そこには整頓された、白を基調とした部屋があった。

男の人の部屋とは思えないくらいにきれいだった。
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