Share Heart
花音が実家に帰ってから2週間がたった。

あれから花音からの連絡はなく、俺が電話しても留守番電話にしかならなかった。

変だ。

2週間も連絡がとれないなんて、おかしいじゃないか。

俺は学校に掛け合い、花音の実家の電話番号を聞き、電話をした。







でなかった。












どういうことだ?

もし、花音が俺のことを嫌いだとしても、さすがに電話には出るだろう。

しかも、家の電話でも出なかった。

おかしい…

俺は再び学校に掛け合い、今度は住所を聞いた。

用意も何もしなかった。

でも、体は動いた。

花音が心配でたまらなかったのだ。












望田は神無月から一通のメールを受け取った。

『これから花音の家に行く。』

このメールは望田だけではなく、倉谷と今原にも送られていた。

これを見た今原が望田に

「とうとう悠紀さん、動きましたね。」

と笑って言った。

「思ったより早かったね。でも、花音のことは私も心配…メールを送ったけど、返信来ないし…」

「綾瀬は今、どういう状況なんでしょうか?」

「分かんないけど…もしかしたら親に連絡手段を絶たれてるのかもしれないね。」

2人が花音を心配しつつも、この状況を楽しんでいる中、倉谷は部屋でじっとしていた。

何もできない自分を悔やんでいた。

ベッドに座り、神無月からのメールが表示されたままのスマートフォンを両手でギュッと握っていた。



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