☆腹黒王子に溺愛された悪女★
「櫻井さんって度胸あるよね!」
普通に性格悪いだけの事をポジティブに変換するな。
「テスト範囲教えてくれても良いじゃんよねー!」
お前はいつも補習組じゃん。
範囲なんて関係なくない?
正直、彼女達が何を考えてるのかわからない。そしてそれを考える自分が面倒。
「...てかさ、急に何?」
その言い方はきっと冷たかったと思う。
彼女達の表情が少し引き攣ったから。
「今まで私の悪口で盛り上がってたよね。どーゆう変化、それ」
「な、何が...?」
「はぁ?」
彼女達はビクッと肩を跳ねらせて、
何も返さずに居なくなってしまった。
意味わからない。
何?
気持ち悪いよ、そーゆうの。
気味の悪さに困惑して、
なんとなく佐々木さんの席に足を運んだ。