☆腹黒王子に溺愛された悪女★
。。。。。。。。。。。。
「..........え」
放課後、
いつものように部活をサボり、帰宅しようと教室を出ようとした時
奴が教室にやってきた。
女子達が騒ぎ出したのは言うまでもなく、佐々木さんまでも呆然としている。
嫌な予感は的中し、
奴は私の目の前で立ち止まり、
にっこり笑っている。
「今日、僕の悪口を言ってたって?ひどいなぁ〜」
「どっちが!人を利用し....ぅわッ」
スッと腕を引かれて、体ごと滝川の腕の中に収まった。
ギューっと抱き締められて、
「ちょ....ッ!」
何が何だかわからない!
「余計な事を言っちゃダメだよ」
「........ッ!?」
小さな声で、私の耳元で呟く滝川。
余計な事って...!
私にとったら大事な事ですけど!
そして、なにこのハグは!
離れたくて抵抗しようとすると、
滝川はわざとらしく、
みんなに聞こえるように言いだした。
「ずっと君を見てたんだよ。でももう見てるだけなんて無理だよ」
わ、わざとらし〜ッ!!
「ずっとこうしていたいし、毎日キスしたい。週に1回はそれ以上の事も...イタッ」
足を思いっきり踏ん付けた。
何を言い出すかコイツ!!
変態野郎!!
「人前でそんな恥ずかしい事、よく言えるわね!!馬鹿じゃない?!」
「馬鹿かもねぇ?」
「変態みたいだわ!」
「君限定の変態者かなぁ」
「ハァー?」
意味が分からなくて顔を上げると...
優しく、柔らかい笑顔が
そこにあった。