☆腹黒王子に溺愛された悪女★



........何それ?


胸の奥がギュッと締め付けられるように痛くなって、すぐ視線を反らした。

きっと今の滝川は、本気だ。

頭の中で警告音が鳴っている。
早く逃げろ、って。


「俺が利用したのは周りの女たち。君の気を引くためにね。」

「...は?」

「こんなに近くに居ても全然見向きしないんだから、仕方ないよね。」


ドクンッーーーー


まさかとは思ったけど

本気...な訳?

コイツが、私を...?


「まんまと引っかかってくれて良かったよ。あとは攻めるだけ」

「...........ッ」


滝川の手が私の頬に触れ、

指が撫でるように移動したと思ったら

グイッと顔を上げられ、


「............んっ」


顔が近付いてきて

キスされる!

そう思った瞬間、

ギリギリの所で止まった。


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