ビオラ、すずらん、年下の君
あずみちゃんが私の背中に叫んだ。
「あ、あの、すみませんでした、いきなり失礼なこと聞いて!」
私が振り向くと、あずみちゃんぺこりとお辞儀をした。
「いいえ。また会えるといいね」
「はい!」
あずみちゃん、今度はさっきより深くお辞儀をした。
私はまた歩き出した。
「…いいな、若さだよな…」
つい、呟いていた。
数本のひまわりをバックにしたあずみちゃんの姿は青春ドラマのワンシーンみたいだった。