ビオラ、すずらん、年下の君


「うち、犬と猫とインコ買ってるの」

って。
朝ご飯、目玉焼き食べたの、って感じにさりげなく。


こういう行為って結構賭けなんだ。
相手がペットに興味ない人だと
軽く苦痛を与えてしまうみたい。

人として「カワイイですね」の一言も言わないといけないんじゃないか、みたいなプレッシャーを感じてしまうのかも?


でも、そんな私の杞憂は全く不要だった
。写真を見るなり、聡太君の目はキラキラと輝きだした。


「えっ、すげえカワイイね。
俺、犬なら柴犬が1番好き、黒猫もめっちゃ好き。鳥は昔飼ってて毎日水替えやってたよ!」


切れ長の目尻を下げて、私のスマホを覗き込む聡太君。


想像以上に食いついてくれて、嬉しくなった私は、ついペラペラと喋り出してしまった。




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