ビオラ、すずらん、年下の君
7才も年下の男の子に告白されてしまうなんて…今にも卒倒になるのをなんとか気を落ち着けて平静を装い、少し笑ってみせた。
「そんな…聡太君はまだ高校生じゃない。年が違い違い過ぎる…犯罪になっちゃう」
「年なんて関係ない!」
私の言葉を聡太君が叫ぶようにして遮った。
「そんなこと分かってる……最初は和香子のこと、感じのいい年上の女の人ぐらいにしか思ってなかったけど…
段々話す回数が増えて行くうちに、バス停で和香子に逢うのを超楽しみにしている自分がいた。一緒にいると、すげえ癒されるんだ。
おばあちゃんが入院して和香子の家で暮らすことになって、おばあちゃんには悪いけど、すっげえ嬉しかった……運命感じたし。
今日、和香子の会社に行って、危機一髪のとこだったの、救い出したのも単なる偶然とは思えない。
付き合ったら犯罪になるっていうんなら…しなきゃ問題ないだろ?そういう関係になるのハタチになるまでガマンする。それくらい和香子が好き。マジ年齢なんて関係ない…」
聡太君は私の方を見なかったけど、俯いた横顔が赤くなっていた。