ビオラ、すずらん、年下の君


自分が犯した罪を認め、反省してもらいたいというのが1番だった。

馬場友が僻地の営業所に左遷になったので一応一件落着、示談にすることにした。

私が無職になったので、羽田さんの結婚願望はより強くなったみたい。
朝と昼と寝る前に短いメールをくれるようになった。

私ももちろん返信する。
(ちなみに羽田さんはラインがすきじゃないから、普通のメール)

内容は、行ってきます、とか昼御飯うどん食べたとか他愛ない内容だったりするけど、もともとマメにメールするようなタイプじゃないから、私に対する気遣いが感じられ心が安らいだ。


一方、聡太君とは微妙な距離が出来た。

家の中で顔を合わせればおはよう、とか今帰って来たの?とか挨拶とか短い会話はするけど、なんとなくよそよそしい感じ。

そして9月になって学校が始まると、同じ屋根の下に住みながら聡太君とはあまり顔を合わせなくなった。

朝早くから学校へ行き、そのまま塾へ行って帰りは11時近く。


プーになった私は、もう朝早くバスに乗る必要もなくなったし。


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