ビオラ、すずらん、年下の君


人生で1番の幸せな旅の想い出。


でも…こうして家にいると亮さんよりか聡太君の方が気になる。

浮気症?

違う、それはそれ。これはこれ!


それにしても聡太くん。
今夜も遅くまで勉強するんだろうな…


あ、そうだ。


私は立ち上がった。
部屋のすみに置いた鳥籠に掛けたクロスをそっとめくる。

オカメインコのビオラは、止まり木に止まって羽を少し膨らませ目を瞑っていた。

お休み。ちょっと聡太君のお夜食作ってくるね…


ビオラを起こさないように私は、心の中でつぶやいた。


13残りご飯をチンして、お握りを作った。あいにく具になるものが何もなかったので(いつもは梅干しや佃煮があるはずなのに)少し手間だけれど、焼きお握りにすることにした。


でも、ぶっちゃけ作ったことない…
居酒屋でやる女子会の締めで頼んだりはするけど、作るとなると面倒なんだ。

うちの暇な母親は時々作る。
たまに食べると本当美味しいんだよね。

男子は絶対好きだな。聡太君も喜んでくれるかな?


スマホを取り出してレシピを検索した。焼き網なんてないから(探せばあるのかも、だけど)、フライパンで作る方法にした。
タレは醤油、砂糖、和風だし
みりん。

適当に調合して、こんなもんかな?でオッケー。






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