逆転LOVER☆
三澤くんは白のタキシード姿がよく似合ってる。
髪もワックスで綺麗にセットしてあって、
役作りの為軽くメイクもしてるのか、
それが凄く色っぽくて似合ってた。
「・・・逃げたいです。」
ボソッと言ったあたしの言葉に、
「は?!」
驚いた顔をしたと思ったら、
すぐ眉間に皺を寄せてあたしの頭を小突く。
「バーカ。緊張しすぎ。」
三澤くんとは違うんです・・・あたしは。
あたしは余裕なんかないし、
人前に出るなんて・・・これから先死ぬまで、
そんな事なないと思ってたんですから_____
「万が一、台詞間違えても俺が適当に誤魔化すし。
だからもっとリラックスしろ。な?」
優しくて頼りになる三澤くんの言葉で、
ほんの少し緊張がほぐれた気がした。
失敗を恐れて逃げるのはやめなきゃ。
「ありがとう・・・あたし頑張ります。」