逆転LOVER☆
確かに名前で動揺はするし・・・、
もし佐野先輩がここに来る事を知ってたら、
・・・あたしは来ていない。
これはトラウマなんでしょうか。
「分かんないけど。それか単純にまだ好きか。」
「・・・分かりません。」
自分の気持ちが分からないのもおかしな話。
だけど、完全に忘れた訳じゃないし、
きっとまた優しくされれば・・・、
あたしはまた佐野先輩に淡い期待を抱いてしまう。
「むぅ~!翼もこっち来なよ!」
「あ、はい!」
近くにいるのに手の届かない人______…
本来の形に戻っただけ。
そうですよね、佐野先輩。