逆転LOVER☆
いつもより少し低い声と、
そっと伸びてきた手によって、
あたしの体は先輩の方に向けられ見ざるを得ない。
「むぅちゃんさ、俺の事嫌い?」
突然飛んできた質問にあたしの頭はショートした。
だって嫌いなのは・・・佐野先輩の方じゃないですか。
なのに今そんな事を聞く先輩が分からなかった。
「それとも好きなヤツでも出来た?」
あたしを捕らえて逃さないその目は真剣で、
今置かれている立場も本当は逆なのに、
先輩はどうしてそんな事を聞くんですか・・・?
会いに来なかったのは先輩なのに______…