逆転LOVER☆
何も答えないあたしに先輩は下を向いて頭を抱える。
いつかの時みたいに小さくて、
いつもの余裕たっぷりな先輩とは違うもう1人の先輩。
「俺はむぅちゃんの事好きだよ」
その言葉に頭が真っ白になり、
いつもの数倍は瞬きをして先輩を見た。
先輩・・・が・・・あたしを・・・?
だって、ずっと会いに来なかったのに・・・。
ゆっくり顔を上げる先輩は、
あたしの目を見てもう一度あたしに問う・・・。
「むぅちゃんは?」
その瞳は真っ直ぐあたしを捉えたまま。
ゆっくり流れる時間。
聞こえてくる自分の胸の音_____…
「・・・あたしはっ」