逆転LOVER☆
"ずっと"なんて言葉にチカラはないかもしれない。
もしかしたら何年後には、
会うことさえも無くなってるかもしれない。
だけど今出来る最大限の約束をしたいから。
あたしは市川さんを抱き締めて言った。
「むぅは福祉専門だっけ?」
「うん。市川さんは都内に行くんだよね?」
「うん!だけど絶対休みは帰ってくるから!」
それぞれ歩む別の道。
これから先はまた新しい人と環境の中で、
あたし達はまた大人になってゆく。
それがきっと楽しい事ばかりじゃなくても、
もしかしたら今より大変な毎日が待っていても、
あたし達は足を止める事なく階段を登らなきゃならない。
「なんか寂しいね。思い出が沢山・・・。」
落ちてくる花びらの数だけ、
思い出が頭の中で咲き乱れる。