逆転LOVER☆
そう言って背中を向けて歩き出す先輩は、
小さく手を振って去ってゆく。
佐野先輩・・・。
今日はもう会えないんですか?
今日はもう・・・話せないんでしょうか。
「むぅ、佐野先輩と友達なの?」
眉間に皺を寄せた市川さんは、
相当佐野先輩が嫌いなんだろう・・・。
「友達・・・ではない・・・かな。」
「じゃあ、何?」
何なんでしょう。
あたしも知りたいです。
大好きな先輩。
あたしは先輩の何ものでもないんですよね。