逆転LOVER☆







「あの、三澤くんあたし大丈夫だから・・・。」







それまであまり口数の少なかった三澤くんが、

首元のネクタイを緩めて言った。








「俺もこうゆうの好きじゃねぇし、相手が俺じゃ片瀬もやりずらいだろ。わり、佐野とかいうのじゃなくて。」








三澤くんが出た佐野先輩の名前に、

無意識に肩が上がり反応してしまう。


三澤くんは気付いてるの・・・?








「あのっ、やりずらい事ない・・・、それに佐野先輩・・・は関係ないです。」









「ふぅん、好きなんじゃねぇの?」








ズバリつついてきた三澤くんの目は鋭くて、

返す言葉が見つからない。



困っているあたしに三澤くんは、







「周りに左右されすぎなんじゃねぇの。」







おっしゃる通りです。


あたしは嫌われるのが怖くて・・・、

今も市川さんや三澤くんに嘘をついてるんだから。





< 70 / 249 >

この作品をシェア

pagetop