逆転LOVER☆
「ミャーミャー」
その声を聞くまでは気付かなかったけど、
三澤くんの足元には白い小さな猫。
遊んでほしいのか、
三澤くんの足に擦り寄るその姿が、
なんとも愛らしい・・・!!
「・・・わぁ、可愛い可愛い可愛いっ・・・おいで?」
あたしは大の猫好きで、
本当は飼いたいんだけど、
パパがアレルギーでやむ無く断念した。
「おい・・・、お前ミヤに会いに来たのかよ・・・。」
ミヤ・・・?この子の名前はミヤって言うんですね。
真っ白な毛にビー玉の様な瞳・・・。
「ミヤちゃん、おいでっ?」
何しに来たかも忘れて、
可愛い声で鳴くミヤちゃんをそっと抱き、
三澤くんのムスッとした顔で、
ようやく用件を思い出したあたしは、
鞄から頼まれた文化祭のしおりを手渡した。